2006年12月18日 (月)

石手寺

散策集
明治28年子規は病気療養のため松山に帰省し漱石の下宿「愚陀仏庵」で50余日を過ごした。帰京間近の日々近郊を散策吟行し百数十句を詠んだ。それを一冊に綴って「散策集」と題した。

明治二十八年九月二十日午後  子規子
今日はいつになく心地よければ折柄来合わせたる碌堂を催してはじめて散歩せんとて愚陀仏庵を立ち出ずる程秋の風のそゞろに背を吹てあつからず玉川町より郊外には出でける見るもの皆心行くさまなり

 南無大師石手の寺よ稲の花  子規
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大師堂の椽端に腰うちかけて息をつけバ其側に落ち散りし白紙何ぞと開くに当寺の御籤二十四番凶とあり中に「病事は長引也命にはさはりなし」など書きたる自ら我身にひしひしとあたりたるも不思議なり

 身の上や御籤を引けば秋の風  子規
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拾った運命ながら御籤の占いは当った。帰京後8年に亘る子規の闘病生活が始まる。

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