三島
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寛政七年紀行
「寛政七年紀行」は一茶33歳の寛政7年(1795年)、観音寺の専念寺を起点にして、5年前に世を去った俳諧の師二六庵竹阿の門弟・知人を訪ねながら金比羅道を歩き松山の栗田樗堂を訪ねた旅の覚え書きである。
元日やさらに旅宿とおもほへず 一茶
句碑は観音寺市専念寺にある。昭和21年住職、地元有志が建立。
専念寺の住職五梅和尚は江戸遊学中、竹阿について葛飾派の俳諧を学び、その後しばしば師を観音寺に招いて歓待した。
五梅はこの縁で同門の一茶も厚く遇した。
この句は一茶が元日に詠んだ「寛政七年紀行」巻頭の句である。
乙卯歳旦 於専念精舎
今日立春向寺門 々々花開愈清暾
入来親友酌樽酒 豈思是異居古園
元日やさらに旅宿とおもほへず
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崇徳院(1119~1164)
鳥羽天皇の第一皇子。母は待賢門院璋子。後白河天皇の同母兄。実の父を曽祖父・白河天皇とする説があるが真偽は不明。
「保元の乱」を起こし後白河との合戦に及ぶが敗れる。讃岐国に配流され鼓ヶ岡の行在所に入る。
崇徳院は8年後崩じたが、保元の乱で死亡した人々の菩提のため血書した大乗経の奉納を拒否されたため、憤怒し天狗の姿となって国家滅亡の誓いを立てたという。当時の世情不安は院の怨霊によるとして恐れられた。遺骸を焼く煙が都の方向にたなびいたという。
遺骸は坂出市の白峰陵に祀られた。
瀬をはやみ岩にせかるゝ滝川のわれても末に逢はむとぞ思ふ 崇徳院
[川の瀬が速いので、岩にせきとめられた滝川の水が、分かれても末には一つになるように、今あなたと別れて逢うことができなくても、ゆくゆくは必ず逢おうと思う]
歌碑は坂出市府中町鼓ヶ岡神社にある。平成12年4月建立。
歌は百人一首にも採られた崇徳院の代表歌である。
碑には注連縄が巻かれ崇徳院の御霊を鎮める願いが看取できる。
崇徳院の歌碑の隣にある杜鵑塚である。傍らに「此両小塔は崇徳上皇の御遺事に因て立たる杜鵑塚のいふものなり」の石柱がある。
御遺事とは上皇がここで都を偲び、
啼けば聞く聞けば都の恋しきにこの里過ぎよ山ほととぎす
と詠まれてから、鼓ヶ岡や白峰付近ではほととぎすが啼かなくなったという故事である。
やはりこれにも注連縄が巻かれ崇徳院の鎮魂の願いが窺える。
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俳句の小径
芝不器男は「彗星(コメット)のごとく俳壇の空を通過した」と評されるように大正14年冬あたりから俳句作家として現れ昭和5年2月24日26歳の短い生涯を終わった。川端茅舎とともに「ホトトギス」四S以後の新人として光彩を放った。生涯の作品わずか二百句、その中に珠玉作をいくつも持つ稀有な俳人である。
不器男の故郷松野町では不器男の句碑を巡る散策路「俳句の小径」を設けている。
あなたなる夜雨の葛のあなたかな 不器男
「仙台につくみちはるかなる伊予のわが家をおもへば」の前書きがある。虚子の名鑑賞によって不器男を世に出した完璧の一句として、今なおその輝きを失わない。句碑は松野西小学校正門前にある。「俳句の小径」六番目の句碑である。
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歌碑は昭和34年奈半利町羽根岬に奈半利「十兵衛会」が建立。
碑には貫之一行の船が羽根岬沖を通過する時の一文を刻む。
このくだりには「土佐日記」全編を通し流れている望郷の思いがよく現れている。
1月11日一行は奈半の泊りを暁に船出して室津に向かい、昼ごろ羽根岬沖を通る。
まことにて名に聞くところ羽根ならば飛ぶがごとくに都へもがな 貫之
今し羽根といふところに来ぬ。稚き童このところの名を聞きて、「羽根といふところは鳥の羽のようにやある」といふ。まだ幼き童の言なれば人々笑ふ時に、ありける女童なむこの歌をよめる。「 まことにて名に聞くところ羽根ならば飛ぶがごとくに都へもがな」とぞいへる。男も女もいかでとく京へもがなと思ふ心あれば、この歌よしとにはあらねどげにと思ひて人々忘れず。
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散策集
明治28年子規は病気療養のため松山に帰省し漱石の下宿「愚陀仏庵」で50余日を過ごした。帰京間近の日々近郊を散策吟行し百数十句を詠んだ。それを一冊に綴って「散策集」と題した。
明治二十八年九月二十日午後 子規子
今日はいつになく心地よければ折柄来合わせたる碌堂を催してはじめて散歩せんとて愚陀仏庵を立ち出ずる程秋の風のそゞろに背を吹てあつからず玉川町より郊外には出でける見るもの皆心行くさまなり
大師堂の椽端に腰うちかけて息をつけバ其側に落ち散りし白紙何ぞと開くに当寺の御籤二十四番凶とあり中に「病事は長引也命にはさはりなし」など書きたる自ら我身にひしひしとあたりたるも不思議なり
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